仏教的に食を味わうO とうもろこし

 先月号で、「スイカは捨てるところがありません。」と書いたら、近所の岩崎清子さんは、「皮できんぴら作ったよ。」、、
私も作ってみましたが、硬くて・・スイカの皮の問題かな?でも種は煎じて飲むと口当たりがよくおいしいです。
 捨てるところがないと言えば、トウモロコシもそうです。割りばしの平たくなった所で縦に一列はがしていくと、実がきれいにとれ、食べやすくなり、また実だけを取りやすくなります。
 また、薄皮やひげは、てんぷらにするとおいしいし、普段捨てている芯も、きれいに洗って、煮詰めると、うがい薬になり、特に歯茎が強くなると韓国の料理家の女性(名前は失念)がおっしゃっていました。
 材料を生かし、捨てるところをなるべく抑えるようにして、食を味わいましょう。
 普通に雨が降り、そして止む。涼しさを運んできてくれる。草や木や土、石も大喜び。豪雨で被害を受けられた方には、申し訳ないのですが、雨がこんなにありがたいと思った夏の終わりは、初めてです。最近の雨の降り方は、亜熱帯のスコールのようで、地球温暖化の一つの現象だろうと思います。エアコンが欠かせない、熱中症で何人もの方が亡くなる、豪雨や災害で暗示命を奪われる、地球が病んでいく姿を目の当たりにすると、自業自得という言葉に行きつきます。 46億年という地球の年齢のつい最近の人間の所業は、慎ましさを忘れ、欲望の頂点に立っているような気がします。政界も財界もスポーツ界もというより、すべての人間が煩悩を丸出しにして、他の生物を傷つけ、二酸化炭素を増やし、地球をゴミだらけにして、天に唾しています。その中に私もいます。そのつけが回ってきているんだと確信しています。
 聖徳太子の「世間虚仮、唯仏是真」、親鸞様の「この世のことは、そらごと、たわごと、まことあることなきに、ただ念仏のみぞ、まことにておわします。」という言葉が、時代を超えて、聞こえてきます。会ったこともないのに、心に響いてくるのは、何故なのでしょう。
 最近、亡くなった人から、働きかけられていると思うような出来事が続きました。
 先月号で紹介した、有田の歌人、笹井宏之さんのことで、佐賀新聞の有田支局の古賀真理子記者や編集局長の冨吉賢太郎さんが、取材に見えられました。また、西日本新聞の平原奈央子記者も、笹井さんの歌集「ひとさらい」を出版した福岡の書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)という出版社の編集長、田島安江さんを紹介してくださり、「ばぁばの巻き寿司」という本が読みたいというと、編集者の徳井将平さんが、さっそく送って下さいました。一気に読み終わり、作者の佐藤剛史さんに会いたくなりました。
 また、笹井さんの父親である筒井孝司さんが参加されているトウセンズという合唱グループの練習に参加させてもらって、筒井さんのオカリナやリコーダーに合わせて、歌を披露すると、他のメンバーも声を合わせて下さいました。
 これらの一連の出来事は、どうしたことだろうと考えた時、自力ではない大きな他力が働いているように感じます。
 私の頭や心に浮かんで来るさまざまなことや人々との出会い、時の流れの中での一点の交わり、本当に不思議です。これは、自分だけの力じゃない。何かはわからないかれど、大きな働きがそこにあるように感じます。 
 そんな時、南無不可思議晃如来=南無阿弥陀仏を感じ、思わず、称名念仏「ナモアミダブツ」が口からこぼれます。
 バラバラなように見えて、いのちはみんなつながっている、それは、同じ時代に限らず、時空を超えています。
 
住職動静No。2
●べんじゃらきっずで曲を紹介

 住職が理事長を務めているNPO法人べんじゃらきっずの夏休み教室が8月31日に終了したので、修了証書授与と挨拶をしにべんじゃらきっず教室へ行きました。
 その時、先月号で紹介した笹井宏之さんの歌に曲をつけたものを彼の父親の筒井孝司さんに来てもらって、オカリナとギターで披露しあした。50名あまりの子どもたちが真剣に聞いてくれました。
 2学期に子どもたちにリコーダーで吹いてもらうようにすると責任者の松尾あずささんが約束してくださいました。
 子どもたちが優しい心に触れてくれたらありがたいと思い嬉しかったです。
 (*べんじゃらきっず:町運営の放課後児童クラブに入れなかった児童をお世話し、指導するNP0法人) 
  9月行事予定・住職動静

● 5日 伊万里栄町歌う会 12時30分〜
●7日 大野高齢者サロン説法ライブ
●13日*むりょうじゅ会 7時30分〜
●14日*原明お講(百武博子さん宅)
19日 切口高齢者説法ライブ
●21-23日 神埼・西連寺様秋の彼岸会、出講
●21-23日 秋の彼岸会(住職自勤)
      夜座7:30〜 *23日は午前10時もあります。
●26日 JA川棚友の会 説法ライブ


9月から有田中部小学校の産休講師として勤務することになりました。 法事などご迷惑をかけることになるかもしれません。ご了承ください。
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2018,9 桃谷法信